スキル研修教材
デザイナー

デザイナーを育成する教材ではなく、案件概要・スキルシート・登録面談・提案で判断を外さないための営業向け教材です。 DTP、Web、アプリ、UI/UX、Figma、ポートフォリオを「どこを確認し、どう補足するか」まで接続します。

01 / Why

デザイナー職を営業が知る意味

デザイナー案件は「Figmaが使える」「UI経験あり」だけでは提案精度が出ません。何を作った人か、どの工程を担った人か、誰と協業した人かを読めることが重要です。

営業が見るべき中心は、センスではなく再現性

デザイナーはビジュアルを通じて情報を伝わりやすくし、Webサイトやアプリを使いやすくする職種です。 SES営業に必要なのは、デザインの良し悪しを審査することではありません。 案件側が求める「成果物」「工程」「協業範囲」に対して、候補者の経験が再現できるかを確認することです。

営業向けポイント

「きれいな作品があります」では弱いです。「課題をどう捉え、Figmaで何を作り、実装側へどう渡し、結果どう改善したか」まで言えると提案が強くなります。

案件概要の言葉を分解
スキルシートの経験へ接続
面談で根拠を確認
提案コメントで補足

ポイント

デザイナー提案は「センスの評価」ではなく、案件概要の工程・成果物・協業範囲に候補者の経験を接続する仕事です。

02 / Overview

デザイナーの概要

元資料の分類を営業向けに見ると、DTP、Web、UI、UXは似ているようで案件適性が大きく違います。まず領域ごとの成果物を押さえます。

DTP・Web・UI・UX の4領域がデザインという土台を構成する図
同じ「デザイナー」でも DTP・Web・UI・UX で成果物が違い、案件適性が変わる。
DTP

紙媒体のデザイン

チラシ、名刺、ポスター、パンフレット、書籍など。CMYK、300dpi、トンボ、塗り足し、入稿データの知識が重要。

Web

Webサイトの画面設計

サイトのビジュアル、レイアウト、レスポンシブ、バナー、LP、コーポレートサイトなど。HTML/CSSがあると提案幅が広い。

UI

アプリやサービスの画面部品

ボタン、フォーム、ナビゲーション、コンポーネント、状態設計。Figma、オートレイアウト、デザインシステム経験が見られる。

UX

体験全体の設計

調査、ペルソナ、カスタマージャーニー、プロトタイプ、ユーザビリティテスト、改善提案まで含む領域。

UIとUXの違いは、提案時のズレ防止に効く

観点UIUX営業判断
対象画面の見た目・操作部品サービス全体の体験UI案件にUXリサーチ専任を出す、または逆をしない
成果物ワイヤー、モック、コンポーネント調査結果、仮説、導線設計、改善案ポートフォリオに成果物だけでなく設計理由があるかを見る
よくある言葉Figma、画面設計、デザインシステムユーザー調査、A/Bテスト、ペルソナ案件概要の言葉から求める深さを確認する

まず押さえるポイント

DTP、Web、UI、UXは成果物が違います。「デザイナー経験あり」だけでまとめず、どの領域の経験かを分けて見ます。

03 / Role Names

職種名の違いを整理する

案件概要では似た肩書きが並びます。新人営業は、職種名だけで判断せず、主な役割・成果物・提案前の確認事項までセットで見ることが大切です。

デザイナー系職種の見分け方

職種名主な役割主な成果物ツール・キーワード提案前に確認すること
WebデザイナーWebサイトやLPの見た目・レイアウトを設計する。LP、バナー、サイトデザイン、レスポンシブデザイン。Figma、Photoshop、Illustrator、HTML/CSS、SEO。フロントエンドエンジニアではありません。HTML/CSSは修正レベルか、実装まで可能かを分けて確認します。
UIデザイナーアプリやWebサービスの画面・操作部品を設計する。画面デザイン、コンポーネント、状態設計、プロトタイプ。Figma、コンポーネント、オートレイアウト、デザインシステム。画面作成だけか、導線・状態・実装ハンドオフまで担当したかを確認します。
UXデザイナーユーザー体験全体を調査・設計・改善する。調査結果、ペルソナ、ジャーニー、仮説、改善案、テスト結果。ユーザー調査、A/Bテスト、ユーザビリティテスト、プロトタイプ。UXデザイナーは見た目を作る人だけではありません。UI制作までできるか、調査・改善中心かを確認します。
プロダクトデザイナー事業・ユーザー・開発をつなぎ、プロダクト全体の体験を設計する。要件整理、UI、UX改善、ロードマップに沿った設計案。Figma、PdM連携、KPI、デザインシステム、仮説検証。PdMやエンジニアとどの程度意思決定に関わったかを確認します。
グラフィックデザイナー広告・ブランド・ビジュアル表現を制作する。ロゴ、バナー、広告、SNS画像、キービジュアル。Illustrator、Photoshop、After Effects、ブランドガイドライン。Web/UI案件に出す場合は、画面設計やFigma経験があるかを確認します。
DTPデザイナー紙媒体のレイアウトと印刷用データを制作する。チラシ、パンフレット、ポスター、入稿データ。Illustrator、InDesign、CMYK、300dpi、トンボ、塗り足し。紙媒体中心か、Webやアプリ画面の経験もあるかを確認します。
アートディレクタービジュアル方針を決め、制作物の品質を管理する。デザイン方針、レビュー結果、ブランド表現、制作指示。品質管理、トーン&マナー、レビュー、クリエイティブ方針。制作だけでなく判断・レビュー・品質管理を担ったかを確認します。
WebディレクターWeb制作の進行・要件整理・関係者調整を担う。要件整理、ワイヤー、進行表、課題管理、制作指示。進行管理、ワイヤーフレーム、CMS、GA、Backlog、Notion。デザイン制作担当か、進行・顧客調整・品質管理寄りかを確認します。

ポイント

Webデザイナーはフロントエンドエンジニアではありません。UX、ディレクター、アートディレクターは「制作」より「調査・判断・進行・品質管理」寄りの場合があります。

04 / SES

SES案件での使われ方

デザイナー案件では、作る対象と参画工程で求められる人材が変わります。案件概要の「UI/UX」「Figma」「LP制作」だけで判断しないことが大切です。

1

新規サービス立ち上げ

情報設計、ワイヤー、プロトタイプ、UIデザイン、ユーザーテスト。UX寄りの経験が評価されやすい。

2

既存サービス改善

画面改修、CVR改善、導線改善、ABテスト、データを見たUI改善。改善理由を説明できる人が強い。

3

Webサイト・LP制作

バナー、LP、コーポレートサイト、レスポンシブ対応。HTML/CSSやSEO理解があると刺さりやすい。

4

デザインシステム運用

コンポーネント、トークン、ガイドライン、Figmaライブラリ整備。中級以上の見極めポイント。

Web/アプリ需要が高い

SES市場ではDTP単体より、WebやアプリのUI/UX案件の方が多く見られます。

Figmaはほぼ標準

Figmaの基本操作だけでなく、共同編集、コンポーネント、ハンドオフ経験まで確認します。

実装理解が差になる

HTML/CSS、レスポンシブ、画像最適化、GitHub運用を理解しているとエンジニア連携の根拠になります。

提案前に見るポイント

作る対象がLP、業務画面、スマホアプリ、デザインシステムのどれかで、必要な経験は変わります。案件概要の成果物から逆算します。

05 / Keywords

案件概要でよく見るキーワード

キーワードは「作業名」ではなく、求められる経験の深さを読む入口です。知らない言葉は候補者に確認する質問へ変換します。

UI/UX・設計

UI設計UXリサーチワイヤーフレームプロトタイプユーザビリティテストカスタマージャーニー

Figma・デザイン運用

FigmaコンポーネントオートレイアウトデザイントークンデザインシステムInspect

Web制作

LPレスポンシブHTML/CSSSEO画像最適化WebP/SVG

DTP・Adobe

IllustratorPhotoshopInDesignCMYK入稿バナー制作

案件概要の読み替え

「Figma必須」は基本操作だけか、コンポーネント設計までか。「UI/UX」は画面作成だけか、調査や改善提案までか。「HTML/CSS歓迎」は修正レベルか実装レベルかを確認します。

ポイント

キーワードは資格名ではなく確認の入口です。「Figma」「UI/UX」「HTML/CSS」は必ず担当範囲と深さを聞きます。

06 / Glossary

営業がわかればよい一言用語集

詳しい設計理論を暗記する必要はありません。案件概要・面談・提案で会話が止まらない程度に、言葉の意味を押さえます。

デザイントークン

色・余白・文字サイズなど、UIルールを再利用しやすく名前付きで管理したもの。

Inspect

Figma上でサイズ、色、余白などを実装者が確認できる機能。

ハンドオフ

デザイナーからエンジニアへ、実装に必要な情報を渡すこと。

コンポーネント

ボタンや入力欄など、繰り返し使うUI部品を共通化したもの。

オートレイアウト

Figmaで余白や並びを自動調整し、画面変更に強くする機能。

デザインシステム

UI部品、色、文字、使い方のルールをまとめ、画面の一貫性を保つ仕組み。

Human Interface Guidelines

Appleが出しているiOSアプリ向けのUI設計ルール。

Material Design

Googleが出しているAndroidやWeb向けのUI設計ルール。

CVR

購入、登録、問い合わせなど、目的行動に至った割合。改善案件でよく出ます。

A/Bテスト

複数案を比較して、どちらが成果につながるか検証する方法。

ワイヤーフレーム

色や装飾より前に、画面の構成と情報配置を示す設計図。

モック

完成イメージに近い静的な画面デザイン。

プロトタイプ

クリックや画面遷移を試せる試作品。動きや導線の確認に使います。

ユーザビリティテスト

ユーザーに実際に触ってもらい、迷う箇所や使いづらさを確認すること。

アクセシビリティ

年齢や障がいの有無に関わらず、誰でも使いやすくする考え方。

まず押さえるポイント

用語の定義を細かく語るより、「候補者がどこまで経験したか」を聞ける状態を目指します。

07 / Domains

代表的な案件領域

領域ごとに評価されるポートフォリオや経験が違います。候補者の作品を案件領域に合わせて見せる意識が必要です。

SaaS / 業務システム

情報量の多い画面、フォーム、一覧、管理画面。派手さより使いやすさ、状態設計、コンポーネント設計。

EC / メディア

商品導線、CVR改善、キャンペーンLP、バナー。数値改善やABテストの経験があると強い。

スマホアプリ

iOS/Android、Human Interface Guidelines、Material Design、タップ領域、画面遷移、エラー状態。

広告・クリエイティブ

バナー、LP、SNS画像、動画、After Effects。短納期制作やブランドトーン理解が見られる。

提案前に見るポイント

案件領域に近い作品があるかを最初に見ます。業務システム案件なら、派手な広告より一覧・フォーム・状態設計の経験が刺さります。

08 / Skill Sheet

スキルシートの読み方

デザイナーのスキルシートは、職務経歴だけでは足りません。ポートフォリオとセットで、担当範囲・成果物・意思決定・協業相手を読みます。

「FigmaでUI作成」という1行を、領域・工程・成果物・協業の4軸に分解して担当範囲の深さを読む図
「FigmaでUI作成」の1行を、領域・工程・成果物・協業の4軸に分解して“担当範囲の深さ”を読む。
見る順番

作品数より、担当範囲とプロセスを見る

領域
DTP、Web、アプリ、UI、UXのどこが主戦場か。
工程
調査、要件整理、ワイヤー、UI、実装連携、改善のどこを担当したか。
ツール
Figma、Illustrator、Photoshop、After Effects、Miro、Notion、Zeplinなど。
成果物
LP、バナー、UIコンポーネント、プロトタイプ、ガイドライン、入稿データなど。
協業
PM、ディレクター、エンジニア、PdM、マーケ、顧客との連携経験。
注意

「UIデザイン」だけでは浅い

どの画面、何画面、どの状態、どのデバイス、どのコンポーネントを作ったかまで確認します。

注意

「Figma使用」だけでは判断しない

閲覧・軽微修正・ワイヤー作成・コンポーネント設計・ライブラリ運用でレベルが違います。

注意

ポートフォリオは案件に合わせる

業務システム案件に広告バナーだけ、アプリ案件に紙媒体だけでは伝わりにくいです。

書かれ方

FigmaでUI作成

弱い読み

Figmaが使える人

営業が聞くこと

ワイヤーからか、既存UI修正か。コンポーネントや状態設計まで担当したか。

提案の補足

「Figmaでの画面設計に加え、エンジニアへのハンドオフ経験があります」と根拠を添える。

ポイント

スキルシートは「職種名」より、領域・工程・成果物・協業相手を読みます。Figma経験は操作範囲まで確認します。

09 / Portfolio

ポートフォリオ確認チェックリスト

ポートフォリオは作品のきれいさを見る資料ではなく、案件に近い経験と提案コメントの根拠を拾う資料です。

1

案件に近い作品を探す

同じ領域、近い画面、近いユーザー、近い成果物があるかを見る。

2

担当範囲を見る

本人がどこを担当したか。チーム制作の場合は役割を必ず確認する。

3

プロセスを見る

課題、仮説、ワイヤー、UI、検証、改善のどこから関わったかを見る。

4

協業経験を見る

エンジニア、PM、PdM、ディレクター、顧客とどう進めたかを見る。

5

提案コメントの根拠を拾う

案件概要の不安を埋める一文にできる経験を探す。

提案前チェック

  • 案件に近い作品があるか。
  • 本人の担当範囲はどこか。
  • どの工程から関わったか。
  • 使用ツールは何か。
  • デザインの意図や判断理由を説明できるか。
  • エンジニア、PM、PdM、ディレクターとの協業経験があるか。
  • 成果や改善結果を説明できるか。
  • PC/SP、レスポンシブ、状態設計、アクセシビリティを意識しているか。
  • UI/UX案件なら、調査・仮説・改善・テストの経験があるか。

NDAで公開できない場合の聞き方

NDAや守秘義務で作品を出せないケースはよくあります。公開作品が少ないだけで弱いと判断せず、担当範囲・成果物の種類・工程・協業相手・判断理由を抽象化して説明できるかを見ます。

公開できない案件でも問題ありません。差し支えない範囲で、どのようなサービスの、どの画面を、どの工程から担当されたか教えてください。
画面そのものを見せられない場合、担当した成果物の種類、関わった職種、判断理由、改善結果を抽象化して教えてください。

提案例: 非公開案件のため詳細提示はできませんが、SaaS管理画面のUI改善でフォーム・一覧・エラー状態の設計を担当しています。

ポイント

公開作品の多さだけで判断しません。非公開でも、担当範囲・工程・成果物・協業・判断理由を説明できれば提案材料になります。

10 / Interview

登録面談で聞くこと

面談では、作品の説明を聞くだけでなく、案件概要に出る言葉へ変換できる材料を集めます。質問は「何を作ったか」から「なぜそうしたか」へ深めます。

必ず聞く質問

  • 直近で担当したデザイン領域はDTP、Web、アプリ、UI、UXのどれですか。
  • Figmaでは何を作りましたか。ワイヤー、モック、プロトタイプ、コンポーネントのどこまでですか。
  • デザインプロセスを、課題、アプローチ、成果の流れで説明できますか。
  • エンジニアへのハンドオフで工夫したことは何ですか。
  • レスポンシブやアクセシビリティを意識した経験はありますか。
  • ポートフォリオで今回の案件に一番近い作品はどれですか。

深掘り質問

  • デザインの決定をどう正当化しましたか。誰に説明しましたか。
  • ユーザーリサーチやユーザビリティテストの経験はありますか。
  • デザインシステムやコンポーネント運用で担当した範囲はどこですか。
  • iOS/Androidのガイドラインを意識した経験はありますか。
  • HTML/CSSは修正レベルですか、ゼロから実装できますか。
  • 短納期や修正依頼が多い現場で、どう優先順位をつけましたか。
面談での言い方

「作品の見た目ではなく、案件提案で担当範囲を正確に伝えたいので、どの工程からどの工程まで担当されたか教えてください。」

面談での言い方

「Figma経験ありと記載がありますが、共同編集、コンポーネント、Inspectでのハンドオフのうち経験があるものを教えてください。」

面談でまず聞くポイント

「何を作ったか」だけで終わらせず、「どの工程から」「誰と」「なぜその判断をしたか」まで聞きます。

11 / Level

レベル感の見極め

経験年数より、任された範囲、判断の深さ、他職種との協業、ポートフォリオの説明力で見ます。

初級(制作補助)・中級(画面設計)・上級(設計・UX)の3段階ピラミッドと、各レベルで営業が確認すべきポイントを併記した図
初級・中級・上級は任された範囲と判断の深さで分かれる。各段で確認すべき問い(設計経験/ハンドオフ/成果指標)まで見る。
初級

指示を受けて制作できる

FigmaやIllustratorの基本操作、バナー、簡単なLP、既存デザインの修正。提案先は制作補助や運用寄り。

確認

ゼロから設計した経験か、既存ルールに沿った制作か。

中級

画面設計を任せられる

UIデザイン、レスポンシブ、コンポーネント、エンジニア連携。SaaSやアプリ案件に提案しやすい。

確認

状態設計、ハンドオフ、実装制約の理解があるか。

上級

設計方針や改善をリードできる

デザインシステム、UXリサーチ、ユーザビリティテスト、改善提案、チームレビュー。要件整理から入れる。

確認

意思決定の根拠、ステークホルダー調整、成果指標を語れるか。

この回答なら △ / ○ / ◎

質問弱い回答提案可能強く推せる
Figmaで何ができますか画面を作れます。ワイヤー、モック、プロトタイプ作成、簡単なコンポーネント化ができます。オートレイアウト、コンポーネント、バリアント、Inspectでのハンドオフ、ライブラリ運用まで経験しています。
デザインプロセスを教えてください要望を聞いてデザインしました。課題整理、参考調査、ワイヤー、モック、レビュー、修正の流れで進めました。ユーザー課題と事業目的を整理し、仮説、プロトタイプ、テスト、改善まで回しました。
エンジニア連携で工夫したことはFigmaを共有しました。余白、色、フォント、状態差分を整理し、実装前に認識合わせしました。コンポーネント仕様、レスポンシブ挙動、エラー状態、アクセシビリティ観点まで渡し、実装後レビューも行いました。
レスポンシブ経験はありますかスマホ版も作りました。PC/SPのブレイクポイントを意識してLPやサイトを作成しました。コンテンツ優先度、タップ領域、画像最適化、実装制約まで考慮して設計しました。
UXリサーチ経験はありますかユーザー目線で考えました。インタビューやアンケート結果を見て改善案を出しました。調査設計、ペルソナ、ジャーニー、ユーザビリティテスト、改善指標まで関与しました。

ポイント

年数だけでレベル判断しません。Figmaの深さ、判断理由、協業、改善経験を聞くとレベル差が見えます。

12 / Mismatch

営業がミスりやすい提案

デザイナーは肩書きが広いため、似た言葉を同じ意味で扱うとミスマッチになります。

よくあるミスなぜ危ないか提案前に確認すること
DTP中心の人をUI/UX案件へ提案する紙媒体とアプリ画面では成果物、制約、協業相手が違う。Figmaで画面設計した経験、レスポンシブや状態設計の経験。
Figma経験ありだけで中級扱いする閲覧・軽微修正とコンポーネント設計ではレベルが違う。オートレイアウト、コンポーネント、ハンドオフ経験。
ポートフォリオの見た目だけで推す案件側は再現性、プロセス、協業を見ている。課題、アプローチ、成果、担当範囲を説明できるか。
Webデザイナーをフロントエンド要員として出すHTML/CSSが基礎レベルの場合、実装担当は難しい。修正レベルか、レスポンシブ実装まで可能か。
UXを「見た目が良い」と説明するUXは調査、体験設計、改善の領域で、UIとは違う。リサーチ、テスト、改善指標への関与有無。

提案前に見るポイント

肩書きだけで提案しないこと。Web、UI、UX、DTP、ディレクターは似て見えて、求められる成果物と責任範囲が違います。

13 / Proposal

提案時の注意点とコメント例

提案コメントは「デザインできます」ではなく、案件概要の不安を埋める情報を短く添えます。

提案時の注意点

  • 作品URLだけでなく、担当範囲と近い案件領域を添える。
  • Figmaは操作範囲を具体化する。コンポーネント、ハンドオフ、プロトタイプなど。
  • UI/UX案件では、調査・分析・改善経験の有無を曖昧にしない。
  • HTML/CSSは「基礎理解」「修正可能」「実装可能」を分けて伝える。
  • DTP経験は印刷知識として強みになるが、Web/アプリ適性は別途補足する。

提案コメント例

FigmaでのWebサービス画面設計経験があり、ワイヤーフレームからモック作成、エンジニアへのInspect共有まで対応しています。
LP・バナー制作に加え、レスポンシブを意識したWebデザイン経験があります。HTML/CSSは軽微修正レベルで実装側との会話が可能です。
SaaS管理画面のUI改善経験があり、フォーム、一覧、エラー状態など業務画面で必要な状態設計を担当しています。
デザインシステム運用で、Figmaコンポーネントの整理、命名ルール、既存UIの統一を担当した経験があります。
ユーザーインタビュー結果をもとにワイヤーを作成し、プロトタイプ検証後にUI改善まで行った経験があるため、UX寄りの案件でも提案可能です。
非公開案件のため詳細提示はできませんが、SaaS管理画面のUI改善でフォーム・一覧・エラー状態の設計を担当しています。

提案コメントでまず入れること

案件に近い領域、担当工程、Figmaや協業の深さを短く補足します。「できます」ではなく「どこまで経験済みか」を書きます。

14 / Check

確認テスト

答えを開く前に、自分の言葉で説明できるか確認してください。

1. UIとUXの違いを営業向けに説明してください。
回答例: UIは画面の見た目や操作部品、UXはサービス全体の体験設計です。提案では画面作成だけか、調査や改善まで求めるかを確認します。
2. 「Figma必須」の案件で確認すべきことは何ですか。
回答例: 基本操作だけか、ワイヤー、モック、プロトタイプ、コンポーネント、オートレイアウト、ハンドオフまで必要かを確認します。
3. DTP経験者をWeb/UI案件に提案する前に何を確認しますか。
回答例: Web/アプリ画面設計、Figma、レスポンシブ、HTML/CSS理解、エンジニア連携、Web向けポートフォリオの有無を確認します。
4. ポートフォリオを見るときの重要観点は何ですか。
回答例: 作品数や見た目だけでなく、課題、アプローチ、成果、担当範囲、案件に近い領域の作品があるかを見ます。
5. 提案コメントで「デザインできます」だけでは弱い理由は何ですか。
回答例: 案件側は再現性を見たいからです。担当工程、使用ツール、成果物、協業経験、案件との近さを補足します。
6. HTML/CSS経験はどう分けて聞きますか。
回答例: 基礎理解、軽微修正、レスポンシブ実装、ゼロからのコーディングのどこまで可能かを確認します。
7. Webデザイナーとフロントエンドエンジニアの違いを説明してください。
回答例: Webデザイナーは主に見た目やレイアウトを設計する職種で、フロントエンドエンジニアはHTML/CSS/JavaScriptなどで画面を実装する職種です。候補者が実装までできるかは別途確認します。
8. ポートフォリオが非公開の場合、面談で何を確認しますか。
回答例: 公開可否ではなく、担当したサービス種別、画面、工程、成果物、協業相手、判断理由、改善結果を差し支えない範囲で確認します。
9. UXデザイナーをUI制作だけの案件に提案する前に確認すべきことは何ですか。
回答例: 調査や改善中心の経験だけでなく、Figmaでの画面作成、UI部品設計、ハンドオフ、実装側との連携経験があるかを確認します。
10. Figma経験ありの候補者を中級扱いする前に確認すべきことは何ですか。
回答例: 閲覧や軽微修正だけでなく、ワイヤー、モック、プロトタイプ、コンポーネント、オートレイアウト、Inspectでのハンドオフまで経験があるかを確認します。

確認テストで見るポイント

用語を暗記できたかより、案件概要・スキルシート・面談・提案のどこで確認するかを説明できれば合格です。

15 / Summary

まとめ

デザイナー提案は、見た目の評価ではなく、案件側が必要とする工程・成果物・協業に候補者の経験を接続する仕事です。

案件概要

領域、成果物、Figmaの深さ、HTML/CSS、UX範囲を分けて読む。

スキルシート

作品数ではなく、担当範囲、プロセス、協業、成果を読む。

登録面談

「何を作ったか」から「なぜそうしたか」「誰とどう進めたか」へ深掘る。

提案

案件概要の不安に対して、近い経験と根拠をコメントで補足する。